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CSR報告書2017 CSRの取り組み | 一正蒲鉾株式会社

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(1)

♥ 表紙について

表紙はカニ風味蒲鉾を連想 させる縦縞のテイストを取 り入れ、和の食文化を大切に したいという想いを和紙の 質感で表現しました。会社 ロゴの扇と「安全・安心」を 届けたい心(ハート)を曲線 で形取っています。

〒950-8735 新潟市東区津島屋七丁目77番地 TEL 025-270-7111(代表)

http://www.ichimasa.co.jp

発行/2017年9月 見やすいユニバーサルデザイン

フォントを採用しています。 環境保全のため、FSC 認証紙と植物油インキを 使用して しています。

2017 CSR 報告書

(2)

当社は、創業者 野崎正平の「人生はやまびこで ある」との社是、“正しきことは正しく報われる”と いう信念のもと、1965年(昭和40年)の創業以来、 半世紀にわたり、「誠実」「謙虚」「感謝」の心で、「食」 を通じて幸せと喜びをお届けすることに努めてま いりました。

2016年7月 か ら30年 後 の 目 指 す 姿 と し て

「ICHIMASA30ビジョン」を定め、第一歩となる 中期経営計画を進めています。「成長基盤創り」 と「お客さまが中心」の2つの基本方針を掲げ、 基本方針に基づく各事業戦略に取り組むなかで、 経営を取り巻く環境は絶えず変化し続けており、 国内の少子高齢化やグローバル規模の技術革新な どを背景とした社会的課題も多様化しています。 30年後、さらに50年後も持続可能な社会に貢献し 続けるために当社が事業を通じてすべきことを 一正のCSRとして、すべてのステークホルダーの 皆さまの期待に真摯に応えてまいります。

「成長基盤創り」として組織の様々な体質改造を 継続しています。コンプライアンスの徹底を基本 に、透明性が高く効率的で健全な経営でお客さま、 お取引先、株主・投資家の皆さまにお応えするとと もに従業員一人ひとりが誠実さと倫理感をもって

業務を遂行できるようにガバナンス体制の強化に 努めています。職場環境の改善も継続し、女性が 安心して働ける職場づくりはもちろん、ライフ・ ワーク・バランスや健康経営の推進にも取り組ん でいます。そして、従業員がいきいきと働ける、 人にも環境にもやさしいあたたかい企業を目指 して引き続き環境への取り組みや地域社会への 貢献活動に努めてまいります。

また、「お客さまが中心」の方針のとおり、お客さ ま目線での徹底した商品の開発に取り組み、既存 の概念にとらわれない自由な発想で2016年の夏 にはうなぎの蒲焼風練物の「うな次郎」を発売しま した。また、2017年の春には健康志向の高まりと 共に拡大するサラダチキンのニーズを取り入れた

「サラダフィッシュ」を発売しました。どちらもお客 さまに「これがいい!」と選んでいただける商品 づくりにこだわり、調理方法のバリエーションや 各種プロモーションにもお客さま目線で努めて まいりました。こうした開発のプロセスにおける ニーズの反映やお客さまとのコミュニケーション を通じてこれからも“安全・安心”と共に“喜び”

“感動”をお届けできる商品の開発に鋭意取り組ん でまいります。

“社会になくてはならない企業”として

商 号 一正蒲鉾株式会社 設 立 昭和40年1月22日 資 本 金 9億4千万円

代 表 者 代表取締役社長 野崎 正博 会 社 の 目 的 水産練製品の製造販売他 従 業 員 数 968名(連結)

本 社 所 在 地 〒950-8735 新潟市東区津島屋七丁目77番地 TEL 025-270-7111(代表)

ごあいさつ

会 社 概 要

(2017年6月30日現在)

※一正グループでは「仕事(ワーク)の前に生活(ライフ)が優先されるべき」という想いを込め「ライフ・ワーク・バランス」という言葉を使っています。

貢献し続けるために

一正蒲鉾株式会社

代表取締役社長

野崎 正博

C o n t e n t s

ごあいさつ/会社概要 ……… 1

編集方針/連結財務ハイライト ……… 2

一正グループの事業領域……… 3

CSRマネジメント ……… 5

一正グループの成長戦略……… 7

特集1: CSRインタビュー ……… 9

特集2: 食と減塩を考える~減塩の取り組み~ … 11 数字で見る一正 ……… 13

■ お客さまのために ……… 15

■ 誠実な取引のために ……… 19

■ 従業員のために ……… 20

■ 地域社会のために ……… 23

■ 環境保全のために ……… 25

■ 企業統治 ~コーポレートガバナンス~ ……… 27

■ 株主・投資家の皆さまのために ……… 30 新たな世代へ、素晴らしい未来を引き継いでいく

ことをお約束し、経営理念にあるように、“社会に なくてはならない企業”として貢献し、その責任を 果たすことを誓います。今後とも一層のご支援 ご指導を賜りますようお願い申し上げます。

連結財務ハイライト

編集方針

本報告書では、当社に関する情報開示や、当社のCSR に関する考え方および取り組みについて、その全体 像をすべてのステークホルダーの皆さまに対し、 より広くご理解いただくことを目指し、当社が事業 活動を通じて社会や地球に対して果たしている役割 や取り組みをご報告しています。

報告対象期間

原則として2016年7月から2017年6月

一部、当該期間以前もしくは以後の活動内容も含みます。 報告対象組織

◦一正蒲鉾株式会社

◦株式会社イチマサ冷蔵

◦マルス蒲鉾工業株式会社

◦一正農業科技(常州)有限公司 発行時期

2017年9月

参考にしたガイドライン

編集に当たり、社会的責任の国際規格「ISO26000」 を参考にしました。

2012 2013 2014 2015 2016 (年度)

売上高

31,27433,403 34,426 35,043 34 5

2012 2013 2014 2015 2016 (年度)

営業絧

1,430 1,222

382 798

1 331

2012 2013 2014 2015 2016 (年度)

経 絧

1,425 1,178

461 485 1 526

2012 2013 2014 2015 2016 (年度)

会社株主に する 当期 絧

(単位:百万円) (単位:百万円) (単位:百万円) (単位:百万円)

600 1,260

125 249 46

(3)

一正グループは「確かな品質」 「お客さまに愛される味づくり」を使命として、 「安全・安 心・健康・環境」をキーワードに、

商品開発や製造販売活動に取り組んでいます。

創業者の想いをもって次代へ向かう

当社のコアコンピタンスである水産練製品は、毎日の 食卓やお弁当の具材として、お客さまのあらゆるニー ズにお応えできるよう、幅広い商品ラインナップで 日本だけでなく、海外でも親しまれています。

時代と共に世の中の健康志向と相まって、 ヘルシーフーズに対する市場の拡大は加速 しています。当社では、舞茸の生産販売を 行うバイオ事業を新たな柱として1996年 より展開しています。

一正では、より多くの皆さまに新鮮でおいしい商品を召し 上がっていただくために、またお客さまの声をいち早くお聞 きし、商品やサービスに活かすために、全国で様々なネット ワークを築いています。

お客さまから信頼される企業であるために、人と人とのコ ミュニケーションを大切にし、これからも必要なネットワー クをつなげ続けていきます。

水産練製品・惣菜事業 きのこ事業

全国に広がる一正のネットワーク

より速く、より正確に、

より良い商品をお届けする

社是 「人生はやまびこである」

「正しきことは正しく報われる」という 創業者の信念を受け継ぎ

私たちは「誠実」「謙虚」「感謝」の心で すべての方に幸せと喜びをお届けします。

経営理念

安全・安心を基本として、 ユーザーに信頼され、愛され、感動される

商品・サービスを提供することで、 社会になくてはならない企業として

貢献します。

経営方針

①すべての事業分野において品質保証体制の強化を図り、 お客さまに安全かつ安心できる商品・サービスの提供を 行ってまいります。

②水産練製品・惣菜事業のマーケティング機能を強化するこ とにより、お客さまに信頼され、愛され、感動される商品を 開発、提供しブランド価値の向上を図ってまいります。

③きのこ事業の技術研究ならびに商品開発を強化し、事業 規模および事業領域の拡大を目指してまいります。

お客さまの声にお応えしながら、

これまでも、これからも日本の食卓を支 えていきます

一正グループの事業領域

北海道工場 営業所

本社・本社工場 東港工場工場

木 工場浒 ン ー

新潟支新潟営業所 北東北営業所

営業所 北関東営業所 東京営業所

株式会社イチマサ冷蔵連会社 マルス蒲鉾工業株式会社 一正農業科技(常州)有限公司 PT. ML ICHIMASA FOODS 名 屋営業所

大 支 関西工場 大 営業所 渰 支福 営業所

広島営業所

北信越営業所

86 .7% 11 .9%

1.

その他

4%

事業別売上高構成比 連結売上高

347 億円

蒲鉾 カニ風味蒲鉾 ちくわ

揚物 調理済みおでん 惣菜

舞茸

3 2017 CSR REPORT 2017 CSR REPORT 4

(4)

CSRマネジメント

一正グループは、食の文化を通じてステークホルダーの 皆さまと価値を共有し、期待と信頼に応えてまいります

当社グループは世界中に“安全・安心”を基本として、“信頼され、愛され、感動される商品・サービスをお届け する社会になくてはならない企業”であることを目指し、すべてのステークホルダーの皆さまとの健全な関係 の維持・発展に努め、社会的責任に十分配慮した事業活動を展開していきます。

当社グループのすべての役員・従業員は社是、経営理念の実現はもとより、CSRを理解し、あらゆる事業活動 を通じて社会に貢献するために、常に行動規範に従い高い倫理感をもって行動します。

2016年7月にCSR推進室を設立し、従来の取り組みを体系化するとともに関連部門との連携を強化して きました。CSRの基盤となる「法令遵守」「安全・安心」「社会貢献」「環境経営」「就業環境の整備」の活動を 推進し、コーポレートガバナンス体制を強化することでステークホルダーの皆さまとの価値を共有し、期待と 信頼にお応えします。

CSR基本方針 CSR推進の体制・体系

お客さま

安全・安心

業環境の 淊

法令遵守

社会貢献

環境経営

コーポレートガバナンス

CS の基盤

CS の基盤

ステークホルダー

の皆さまとの

ステークホルダー

の皆さまとの

従業員

環境 株主・投資家

の皆さま

お取引

地 社会

行動規範

法令遵守 国内外の法令や社内規程を遵守し、従業員一人ひとりが社会に対して常に誠実であるよう

倫理感をもった活動を行います。 法令遵守

人権の尊重 企業活動に関わるすべての人々の人権を尊重し、人種、国籍、宗教、信条、性別、年齢、

社会的身分、障がいの有無等を理由とする差別や不当な扱いは行いません。 就業環境の整備

公正な取引 公正、透明、自由な競争ならびに適切な取引を行います。

また、お取引先、業界、行政、政治に対して健全で正常な関係を保ちます。 法令遵守

商品・サービス の安全・安心

お客さまに安全・安心な商品・サービスをお届けすることを基本として、 食品に関連する法令遵守を徹底します。

商品・サービスの安全のため、食品安全マネジメントシステムを構築・運用し 必要な情報は適時適切に開示します。

安全性に関わる問題が生じた場合、速やかに原因を追及し再発防止策を講じます。

安全・安心

株主・投資家へ の責任

持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努め、安定した収益還元を行います。 また、適切な情報開示と透明性の確保を行うとともに株主の皆さまとの

建設的な対話を行います。

法令遵守

持続可能な 社会への貢献

企業活動のあらゆる場面で地球環境との共生を目指して持続可能な社会に貢献します。 また、地域社会、国際社会における様々な社会的課題の解決に努めます。

社会貢献 環境経営

保護と管理情報の 情報資産の有効活用を図りながら、情報セキュリティの確保に努め、適切に管理します。 法令遵守

働きやすい 職場環境

安全衛生・メンタルヘルスにも配慮した働きやすい働きがいのある職場環境の維持向上の ため、労働災害や疾病の予防体制の構築や福利厚生の諸制度の充実に努めます。

就業環境の 整備

(5)

30年後の“目指す姿”から今を 変革してまいります

一正グループは、30年後に一正グループが目指す姿として「ICHIMASA30ビジョン」を定め ました。当社はこの3つの企業の姿を目指して10年ごとに3つのステージを設定しています。

まず、ファーストステージの10年は成長基盤創りの5年と、セカンドステージまで軌道に 乗せていく5年にわけ、その第一歩となる5ヶ年計画に取り組んでいます。

一正グループが一丸となって、「ICHIMASA30ビジョン」ならびに中期経営計画の達成に 向けて各事業、各部門の課題に真摯に取り組みます。

I

C HIM

AS

A 3

さんじゅう

0ビ

ジョン

First Stage  中期経営計画 2016年〜2021年

First Stage

2016年 2025年

成長基盤創りの5年

成長軌道への5年

収益力、財務基盤強化

海外事業の構築

Second Stage

2026年 2035年

成長の10年

水産練事業、惣菜事業拡大

海外展開の加速

新領域への参⼊

Third Stage

2036年 2045年

⾶躍の10年

国内練市場トップレベル

海外多極化展開

新領域確立

一正グループの成長戦略

グローバル企業

“安全・安心”に“健康・環境”と“心の豊かさ”をプラスして世界中に“日本の食”で貢献する

食品バイオ企業

常に技術を探求し、未来に向けてあらゆる“食”の情報を発信する

あたたかい企業

あらゆるステークホルダーの皆さまに“食”を中心に“幸せ”と“喜び”をお届けする

“中期経営計画 2016年~2021年”では大きな2つの柱「成長基盤創り」「お客さまが中心」を主なテーマとして 以下の項目を対処すべき重要な経営課題として取り組んでいます。

成長基盤創り

より強固な組織、財務基盤を創るための 体質改造を継続する

❶ 収益力強化に向けた事業構造の展開

❷ コア事業の収益拡大と競争優位性の実現

❸ リスク・リターンに根ざした戦略的な投資実行

❹ 人事、人財育成体制の強化とダイバーシティの推進

❺ 海外戦略の進展

❻ コーポレートガバナンスの浸透

お客さまが中心

お客さま目線での徹底した 商品・サービスの提供

“すべてはお客さまのために”の徹底と発想力アップ

❷ 愛され、感動される商品の開発と領域拡大

❸ 国内外での“ICHIMASA”ブランドの強化

❹ 社会変化や多様化する市場ニーズへの「変化対応力」の強化

ICHIMASAの強み

長年にわたる経験と豊富な実績 3つの力

確かな品質

4つの視点で商品の品質を確保

開発⼒ ⽣産⼒ 販売⼒

安全 安心 健康 環境

7 2017 CSR REPORT 2017 CSR REPORT 8

(6)

ステークホルダーの皆さまにお応え し続ける企業であるために

Theme1:さらなる成長に向けて

ポジティブでチャレンジングな中期経営計画

Theme2:持続可能な社会に向けて

生産管理体制の最適化とサスティナビリティ

執行役員経営企画部長 

髙島 正樹

取締役生産統括部長 

後藤 昌幸

中期経営計画とともにICHIMASA30ビジョン が発表されましたが、どのような想いが込めら れているのでしょうか?

私たちを取り巻く環境は日毎にめまぐるしく変化し ています。人口減少や少子高齢化の進展、個人消費の低 迷など、今までのビジネスモデルが通用しなくなりつつ ある国内。一方で世界に目を向ければ、新興市場を中心 にビジネスチャンスは広がっています。21世紀も継続的 に成長を続けるべく、私たちはどうありたいのか、どの ような会社を若い世代に引き継いでいくのかを3つの

「ありたい姿、あるべき姿」として表現しています。キー ワードは「グローバル」「技術」「あたたかさ」です。

私たちの挑戦すべきフィールドは世界には多くあり ます。私たちの“日本の食”を世界中の皆さまにお届け するために“グローバル”展開を目指します。

常に先進的に、未来志向で“技術”を探求し、私たちか らの情報発信を行う企業を目指します。

人間の根源的な欲求である“食”を通じて、ステーク ホルダーの皆さまに幸せと喜びを感じてもらえる“あた たかい企業”を目指します。

5年後の目標数値を掲げた中期経営計画です が、売上高の増加・収益性の改善の両立につい てお聞かせください。

5年後の目指すべき姿の具体像は、連結売上高430億 円、連結営業利益17億円、ROE8%と高い目標を掲げて います。

私たちのホームフィールドである国内水産練製品市場 では高いシェアである強みを活かし、今まで培ったお客 さまとの信頼関係をより強め、常に主力商品のリニュー アルを図り、付加価値を高めた商品を提案していきます。 また、水産練製品以外の市場へもお客さま目線での商品 開発を行い、積極的に営業展開を進めていきます。

海外市場では、昨年開始したインドネシア合弁工場を 機軸とし、合弁工場で生産したカニカマを中心とした 水産練製品を米国、中国、ヨーロッパなど幅広い地域へ の輸出を図っていきたいと考えています。また、中国で

は舞茸の拡販に努めており、国内外市場をバランス良く 開拓することでこの高い目標を達成したいと考えてい ます。

計画遂行を担う組織、グループ全体について、 その推進力はどのように感じていますか? お客さまに愛され、感動される商品を提供するために、 各部署が連携して「~すべてはお客さまのために~」の 理念を常に念頭に置きながら業務を遂行しています。

将来のあるべき姿を思い描き、実現に近づけようと する過程では、様々な変化や課題が絶え間なく発生し、 今までの判断や仕事のやり方が通用しなくなったり、 経験したことのない課題解決に取り組むこともあり ます。時には課題解決力強化のために組織横断的なプロ ジェクトチームを組成して、課題を探求し、できない 理由を考えるのではなく、常にどのようにすれば課題は 解決できるか、どうすれば最適なものをお届けできるか について徹底した議論を行い、最適な解を求めるべく 業務に当たっています。また、若手社員を中心として 有能な人財も多数育っており、斬新なアイデアや実行力 で組織牽引の一翼を担いつつあります。組織の強化の ためには一つひとつの個が強くなければなりません。

この人財を大切に育てながら一正グループの組織 遂行力をより強くし、より高い成長を目指します。

持続可能な社会の実現のために、いま生産 部門に求められていることは何だと感じて いますか?

2014年7月より、東港工場・イチマサ冷蔵の屋根に 設置した太陽光発電パネルから、一般家庭100軒分の 電力が発電されています。また、電力消費に対してはLED 照明への切り替えや、エアコンの消費電力を下げる取り 組みを行っていますが、生産に使用する電力と比較すれ ばごく僅かな削減にしか至っていません。当社のような 蒲鉾製造メーカーの消費電力の大半は、加熱殺菌後製品 の冷却、製品の低温保管、作業室の空調のための動力用 電力が占めています。今後、高効率冷凍機への切り替え や作業室の断熱など、生産に直接関わる電力の削減を 積極的に行っていく必要があると考えています。

産業廃棄物についても様々な課題があります。産業廃 棄物による環境負荷の軽減のため、その排出量を削減し ていかなくてはなりません。各工場における製造ロスの 減量はもちろん、オフィス内でのペーパーレスの推進や 徹底した分別による再資源化への取り組みが重要とな ります。全従業員一人ひとりが環境への意識を高めて 行動を変えていくことで産業廃棄物減量計画を達成し たいと考えています。

意識を変えるきっかけとしてISO14001の認証取得 への取り組みも視野に入れる必要があると思います。

ステークホルダーの皆さまの信頼に応える ための取り組みについて教えてください。 お客さまやお取引先の皆さまにとって「安全・安心」な 商品をお届けすることを基本として、コンプライアンス を徹底していくことが信頼にお応えすることだと考え ています。

そのために一正蒲鉾ではすべての自工場において、食品 の安全に関するマネジメントの国際規格であるISO22000 の認証を取得しています。

また、さらに体制を強化するため、FSSC22000の認証 取得を目指しソフト面での活動を行っているところです。 FSSC22000の認証は工場のハードに対する要求事項も

多く、現在では北海道工場のみ認証取得となっています が、今後、計画的な工場の改修を計画し、認証取得を進め ていきます。

中 期 経 営 計 画、 ICHIMASA30ビ ジ ョ ン に 沿った長期的な生産体制の展望をお聞かせ ください。

日本の人口動態は急激な減少カーブを描き、我々を取り 巻く労働人口はさらに急激な減少カーブを描いているこ とを肌身に感じています。当社は季節性が強い商品もライ ンナップしているため、需要期になると全社で数百人規模 での従業員を確保する必要があり、ここ数年その確保が非 常に困難な状況となっています。この先も今の生産体制を 変えずに進めていけば、お客さまへの供給責任が果たせな いことは明らかであり、スピードを持った変化を行う必要 があると考え、全社で体質改造を行っているところです。

最近の産業界における技術革新のスピードはすさま じいものがあり、夢だったことが次々実現されています。 蒲鉾を作る上での技術技能は職人の手の中にあり、汎用 機で構成された生産ラインで作られる商品では、この先 消費者を満足させ続けることは難しくなっていくだろ うと考えています。当社は「ICHIMASA30ビジョン」で 将来を描き、この人口減少・労働人口減少という予測 不能な環境変化に対し、革新的技術を利用した新世代の 生産体制を構築していきます。

特集1:CSRインタビュー

(7)

特集2

健康のことを考えて、

“おいしくからだにやさしい”商品の開発に

取り組んでいます

三大⽣活習慣病は

日本人の 死亡原因の約 53

Topics

食 と 減塩 を考える ~減塩の取り組み~

高齢化社会が進む中、近年「健康寿命」が 注目されています。健康で長生きするため には、健康的な生活習慣と適切な食生活が 大切な要因として挙げられており、「減塩」 することで高血圧や心疾患など様々なリ スクを軽減することが可能だといわれて います。

当社はおいしい減塩商品の開発に積極 的に取り組み、数多くの減塩商品をお客さ まの食卓へお届けしています。

「第3回 JSH 減塩食品アワード」金賞受賞

2017年5月14日に第6回臨床高血圧フォーラムにて、「サラダ ファミリー」が日本高血圧学会減塩委員会の「第3回 JSH 減塩食 品アワード」の「金賞」を受賞しました。第1回、第2回に続いて3年 連続の受賞となりました。

このアワードは日本高血圧学会減塩委員会が紹介する「食塩含 有量の少ない食品」(JSH減塩食品リスト)の中から、減塩化の推進 に優れた成果を上げた商品が審査・認定されるアワードです。

当社では、今後も皆さまの健康管理に貢献するため、おいしい 減塩商品の開発に取り組みます。

日本高血圧学会減塩委員長の圡橋卓也先⽣(右)より 楯を授与されました。

減塩商品 一正の

一正の取り組み

生活習慣病 食塩摂取量

出典: 厚生労働省 平成25年人口動態統計(確定数)の概況

(心心 病な )

15.5

性新⽣(がん)

28.8

中な )

9.3

日本人の死因

総数 20

30 40 50 60 70代~ 0

2 4 6 8 10

12

(g)

女性 人 性 人女性

総数 20

30 40 50 60 70代~ 0

2 4 6 8 10 12

(g)

食塩摂取量の 倣本 の食塩摂取目標量( /倣)

10 9 8 8

7.5 7

2005 2010 2015 2005 2010 2015

0 2 4 6 8 10 12

(g)

塩分カット技術

 蒲鉾をおいしく作るには食塩 は欠かせない材料ですが、塩分 カット技術により、一般的な魚肉 練製品より塩分20~50%カット を実現しました。

おいしさへのこだわり

 塩分カットをするだけでなく、 しっかり味にもこだわっていま す。通常品と同じくらい、もしく はそれ以上の味になるよう研究 を重ね、満足のいくおいしさを 食卓へお届けしています。

豊かな食生活へ

 減塩商品はそのままでもお いしく、また様々なお料理にも 使えます。減塩商品を使ったメ ニューをご紹介し、お客さまへ 減塩による生活習慣病の予防 を推奨しています。

鯛入り まめかま 赤 鯛入り まめかま 白 サラダスティック サラダファミリー 生でおいしい

鯛入り太ちくわ 一正のさつま揚(6枚)

さつま揚(6枚)

減塩 鯛の旨み スープおでん

ふんわりはんぺん

サラダファミリー 減塩 焼ちくわ

統一アイコンを採用

商品ごとに減塩割合をわかりやすく表記しています。

(心心 病な )

15.5

性新⽣(がん)

28.8

中な )

9.3

日本人の死因

総数 20

30 40 50 60 70代~ 0

2 4 6 8 10

(g)12

女性 人 性 人女性

総数 20

30 40 50 60 70代~ 0

2 4 6 8 10 12

(g)

食塩摂取量の 倣本 の食塩摂取目標量( /倣)

10 9 8 8

7.5 7

2005 2010 2015 2005 2010 2015

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心 病 (g)

(心 な )

15.5

性新⽣(がん)

28.8

中な )

9.3

日本人の死因

総数 20

30 40 50 60 70代~ 0

2 4 6 8 10

12

(g)

女性 人 性 人女性

総数 20

30 40 50 60 70代~ 0

2 4 6 8 10 12

(g)

食塩摂取量の 倣本 の食塩摂取目標量( /倣)

10 9 8 8

7.5 7

2005 2010 2015 2005 2010 2015

0 2 4 6 8 10 12

(g)

食塩摂取の

目標量が

さらに低減

成人のすべての年代で目標 量を上回っており、厚生労 働省は日本人の食塩摂取の 目標量を2015年版におい てさらに下げて「減塩」の必 要性を強調しています。

※食塩摂取量(g)= ナトリウム摂取量(mg)×2.54/1000

出典: 厚生労働省 平成25年国民健康・栄養調査結果の概要 出典: 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」 2005年版 2010年版 2015年版

11 2017 CSR REPORT 2017 CSR REPORT 12

(8)

ステークホルダーの

皆さまとともに

一正グループは、経営活動を通じて関わりを持つすべてのステークホルダーの皆さまに、 社是である「人生はやまびこである」のとおり「誠実」「謙虚」「感謝」の心で幸せと喜びを お届けします。私たちの取り組みをISO26000の7つの中核主題に沿ってご紹介します。 公正で真摯なコミュニケーションを通じて、これからも企業価値の向上を目指します。

C

o ns

u m e r Iss u

e

s

P.15 消費者課題

Fair O

pe ra t i n g P ra ct

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P.19 公正な事業慣行

Hu

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i gh ts / L a b o u r P rac

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P.20 人権・労働慣行

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P.23 コミュニティへの参画

T he

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P.25 環境

Org an

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P.27 組織統治 創 業

52

会社概要

オホー ク 計涡浙数量

100

商品

食塩使用削減量

71.9

商品t

育 休業取

100

育 休業からの渭

100

従業員

工場見学来場者数

1,634

地域社会

CO2削減量

275.3

t-CO環境2/年

従業員

動 物性減 量

240

t/年環境

排水 処理量

14.6

環境t/年

約 約

C

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P.15 消費者課題

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P.19 公正な事業慣行

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P.20 人権・労働慣行

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P.23 コミュニティへの参画

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P.25 環境

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P.27 組織統治 創 業

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会社概要

オホー ク 計涡浙数量

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食塩使用削減量

71.9

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工場見学来場者数

1,634

地域社会

CO2削減量

275.3

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従業員

動 物性減 量

240

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排水 処理量

14.6

環境t/年

約 約

お客さまのために 誠実な取引のために 従業員のために

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P.15 消費者課題

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P.19 公正な事業慣行

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P.20 人権・労働慣行

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P.23 コミュニティへの参画

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P.27 組織統治 創 業

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会社概要

オホー ク 計涡浙数量

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食塩使用削減量

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工場見学来場者数

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地域社会

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約 約

地域社会のために 環境保全のために コーポレートガバナンス 株主・投資家の皆さまのために

一正蒲鉾は、創業者の野崎正平の考えた

「職人の勘に因る製造から科学的な技術に 基づいた生産」を目指して、1965年に新潟 市東区で創業しました。

パートナーと一緒に家庭を創る重要性 が見直されているなかで、女性だけでなく 男性従業員も育児休暇をとりやすいよう に、そのきっかけに感じてもらえるように 制度を見直しました。

※算出方法:(対象期間中に育児休業を取得した人数/対象 期間中に配偶者が出産した人数)

創業当時より「女性が活躍できない会社 は生き残れない」と考えています。そのた め、女性が働きやすい職場づくりに努めて きました。今では女性のライフステージに 合わせたサポートも充実し、結婚・出産を 経て働き続ける風土が醸成されています。

1979年にスティックタイプのカニ風味 蒲鉾「オホーツク」が発売されると、その おいしさから瞬く間に日本中の食卓に広が りました。発売から30年以上愛され続け、 その生産本数は累計100億本以上です。

本社工場、北海道工場、関西工場、栽培 センターでは地域の方々を対象に工場 見学を行っています。各工場を当社従業員 がご案内します。

工場では魚のすり身を原料とする、様々 な水産練製品を製造する過程で生じた 動植物性残渣を飼料化することで活用し たり、自社生ごみ処理機を設置することで 減容に努めています。

減塩の取り組みの推進により、私たちの 工場で使用する食塩の量は年間で71.9t 削減することができました。今後もおいし い減塩商品の開発を通じて皆さまの健康 に貢献します。

地球温暖化防止の取り組みをサスティ ナビリティの課題とし、一部の工場および 倉庫の屋根を利用した太陽光発電による CO2の削減に取り組んでいます。

工場から排出される排水については厳 しい自社数値基準を設け、専用の三次処理 施設で清浄度の高い排水処理を行ってか ら排出するとともに定期的なモニタリング を実施しています。

数字で見る一正

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消費者課題 一人ひとりが責任者の気持ちで、安全・安心な商品作りに努めています。

その精神を継続し続けることが、何よりも重要だと考えています。

お客さまのために

一般消費者向けならびに業務用食品製造業者としてフードチェーン全体での安全と安心を念頭に置き、 お客さまの要求や信頼に応えうるおいしい食品を衛生的かつ安定的に提供することで社会に貢献します。

工場内における製造管理として、食品安全マネジメントシステムに基づ いた、食品安全にかかわる適切な設備の導入やメンテナンスを行ってい ます。

食品安全に危害を及ぼす要因となるハザードを分析し、一連の製造工程 においてハザードを排除する管理手法を定め、各工程におけるチェックを 実施したうえで次工程へ商品を引き渡すことで商品の安全・安心を守って います。モニタリングによるチェックはもちろん、ロットごとに各種の 検査機器が正常に検査できているかの点検を実施し、仮に異常が発生した 場合、作業従事者が正しい対応手順を理解し実施できるのか定期的な監査 を通じて確認しています。

また、工場内において各作業工程での衛生作業手順を遵守するとともに、 作業従事者の服装や健康状態の確認などの衛生管理の徹底を図ってい ます。フードディフェンスの観点から「静脈認証セキュリティシステム」、

「セキュリティカメラ」を導入するなどハード面の整備も進めています。 

製造現場での品質管理がきちんと実施されているかを確認する部門が 品質管理部です。各工場の品質管理担当者と連携をとりながら体系的な 管理を推進しています。

製造した商品の最終的な品質検査のほか、新商品の開発においても使用 する新規原料の検査や試作品段階での品質検査、保存性検査を実施し商品 化までの評価・検証を行っています。

お客さまからのお申し出に対しても、スピーディで適切なコミュニケー ションを図りながら誠実な心でお答えします。お申し出内容の製造工場へ のフィードバック、その後の改善有効性の検証も重要な役割のひとつです。

また、リスクを冷静に分析し、万が一の事態に備えたシステムを構築 しています。商品の安全が著しく損なわれるような事態の発生を想定して 製造に関する情報の速やかなトレースやコンプライアンスを遵守した 回収手順の訓練を実施することで有事の際に適切な判断・行動ができる ように備えています。 

施設の入場の管理手段として「静脈認証セキュリティシステム」を採用 しています。異物混入対策をしている工場では、ポケットのない作業着を 着用し、異物混入原因となるハザードを工場内に持ち込まないためにカー ドなどの携帯もできません。そのため、手のひらや指の静脈認証による 入場管理を行っています。情報管理も含め、本社の執務エリアをはじめ、 部署ごとに権限を設けたエリア管理を行うことでセキュリティレベルの 全体的な向上を図っています。

安全と安心を基本として衛生的かつ安定的な供給、お客さまの要 求や信頼に応えうるおいしい食品の製造のために食品安全マネジ メントシステムを構築、有効性を継続的に改善し、活動結果の定期 的なレビューを実施しています。

食品安全マネジメントシステムを構築し、設備を整えると同時に 管理・運用していく「人」が重要であると認識しています。各工場の 品質管理担当者と品質保証部が適切に連携をとることで製造担当 者への衛生教育をはじめとする様々な教育・指導を実践しています。

また、規格の認証取得が製造現場だけではなく全社的な食品安全 意識の浸透・醸成につながっています。

食品の衛生管理システムである「HACCP」に基づ いて製造工程の管理を行っています。また、食品安全 のマネジメントシステムとしての国際認証規格で ある 「ISO22000」 の認証を取得し、さらなる食品 安全への取り組みを進めるべく「FSSC22000」 の 導入を開始し、北海道工場での認証を取得後、全社へ の展開を図っています。

2008年 一正グループ ISO9001認証取得 2013年 全社 ISO22000認証取得

2014年 北海道工場 FSSC22000認証取得 食品安全に関連する法令、規制要求事項、顧客要求

事項を遵守し、決められた仕事のやり方を守り、安全 で高品質な食品を提供するために、食品安全マネジ メントシステムを構築し、当社の経営資源を活用し てその有効性を継続的に改善します。

従業員全員が食品安全方針と品質・食品安全目標 を意識し理解するように努め、責任と権限および 手段を定め周知させ、実施し、維持徹底します。

食品安全チームならびに従業員全員の食品安全業 務における力量が向上する活動を推し進めると同時 に、食品安全システムの仕組みの改善が図られるよう 毎年目標を設定し、その活動結果を定期的に評価・ 判定・レビューするような仕組みを導入・実施します。

お客さまのニーズや周囲の状況変化に対し、常に 的確に対応できるようコミュニケーションに努め、

「スピーディ」な「決断・実行」を追求します。

食品安全方針

安全・安心のための製造管理

安全・安心を守る品質保証

静脈認証セキュリティシステムの導入

品質保証体制

食品安全規格の認証取得

1 2

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工場内セキュリティカメラ

製品の品質検査

製品加熱温度のモニタリング

不適合原因調査

静脈認証セキュリティシステム

安全・安心

マネジメントシステム

インフラストラクチャー

品質保証部 各工場

15 2017 CSR REPORT 2017 CSR REPORT 16

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お客さまのために

アイディアから始まり、コンセプト企画や商品設計、試作などを 経て製造・販売されるまで時間をかけて商品が開発されます。その 流れのなかでも常にお客さまの声を反映させながら検討していく ことを大切にしています。商品化にいたるまでの各段階で様々な クリアすべき課題に対して、常にお客さま目線で取り組む姿勢が 徹底されています。「お客さま目線での徹底した商品・サービスの 提供」は中期経営計画の基本方針にもなっています。

新商品は発売がゴールではなく、手にとって召し上がっていた だいたお客さまの声をさらに次のアイディアに活かすことで商品 開発のサイクルとしています。

商品を開発する際に大切にしていることは“想い”です。

商品開発の出発点となるアイディアは、お客さまを“想う”ことから 始まります。「おいしいと感じてもらえる味は?」「こんな商品は驚くか な?」など、お客さまが喜んでいる姿を想像しながらアイディア(企画) を練ります。その“想い”を開発担当者が受け継ぎ商品化します。パッ

ケージ担当者は、商品名やキャッチコピーなどを通じて、“想い”が伝わるデザインを作り上げます。

「すべてはお客さまのために」を基本に、それぞれの担当者が誠実に“想い”を込めることで、初めて商品 が誕生します。

毎日の食卓にのぼることも多い舞茸ですが、その 研究開発から育成への工程は、試行錯誤を繰り返した

「育成の匠」たちに支えられています。

これまで多くの栽培方法や品種育成などの独自技術 を蓄積してきました。今後も蓄積された技術を生かし ながら多種多様な製品の研究開発を行っていきます。 一般的な料理の素材としてのみでなく、健康志向に 応えられる新製品の開発に取り組み、新規情報の発信 も積極的に行っていきます。

今や食卓の定番となったカニ風味蒲鉾「オホーツク」も、当初は新しいチャレンジから生まれた商品で した。既存の事業にとらわれず新商品の開発に打ち込む、それが当社の強みです。柔軟なアイディアから 生まれた商品の量産を実現する高い技術力とお客さまに喜んでいただきたいという強い想いが新商品へ のこだわりとなります。

ときには売場を越えた新市場を創造し、事業領域を拡大してきました。これからも食生活の変化や時代 の流れに応じた商品展開でお客さまの声にお応えします。

舞茸は和食としては鍋やホイル包み焼きなどが代表的ですが、 フランス料理やイタリア料理などの洋食での活用も定着してき ています。私たちは様々なレシピづくりを通じて、一正蒲鉾の 舞茸が、広くお客さまの食卓に、多彩なアレンジで登場すること を想像しながら、日々生産に励んでいます。

お客さまの声を大切に開発に取り組んでいます 商品開発における確認・検証

水産練製品 きのこ製品

「すべてはお客さまのために」に忠実に 独自の技術を生かして未来を描く

新商品への探求

新テーマへの取り組み

商品開発秘話①「うな次郎」

うな次郎は、国産うなぎが高騰するなかで「もっと手軽にうなぎを食べたい」 というお客さまの声に水産練製品でお応えできないか、というチャレンジから 生まれました。

本物のうなぎのおいしさを再現するために日本中のうな重を食べて研究を重 ね、従来より培ってきた製造技術を結集することでこだわりの食感、味、形、焼き 目をつくりあげました。ぜひ、裏の「皮」部分まで見ていただけたら嬉しいです。 うな次郎はさらなるおいしさ、感動を目指してパワーアップをしていきます。 お客さまの「ほぼうなぎ」のご評価にもっとお応えできるように日々努力してい きます。

商品開発秘話②「舞茸サプリ」

舞茸のもつ美容や健康への効果に注目し、自社で生産した舞茸を使ってお客 さまの美容・健康づくりに役立ちたいという想いから「ハトムギCRDエキス+舞茸 エキス」は誕生しました。美容や健康に良いとはわかっていてもなかなか食べ続け られない悩みに、毎日手軽に摂取できるサプリメントでお応えしています。

女性が多く活躍している一正グループだからこそ「キレイ」に寄り添って開発を すすめ、内面から美しくするハトムギCRDエキスをプラスしました。

お客さまから効果の実感のお声をいただけることがとても嬉しく、また次回の アイディアへの励みになります。

商品開発部

苗代 慧

マーケティング部

石橋 厚子

Voice Voice

商品開発においては、商品価値の中で特に安全・安心について以下の確認・検証を 行います。

製造工程設計

左記で確認した結果をもと に、商品配合の設計や各工程・ 作業の諸条件を設定し、社内 承認システムを通じて工場に 受け渡します。

材料検討

新商品に必要な新規材料について、 材料の微生物的危害、アレルギー原因 物質の有無、残留農薬のリスクなどの 化学的危害、異物などの物理的危害に ついて、それぞれ確認、評価します。

試作検証

求める商品を実現するための試 作においては、各工程段階での品質、 商品形態での品質安定性や保存性 などについて繰り返し評価・検証を 行います。

アイ ィア

コン プ企画

商品設計

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お客さまの

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公正な事業慣行

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人権・労働慣行

Close UP!

お取引先さまをはじめとする一正グループのバリューチェーンの構築に関わる方々と、 公正、透明、自由な競争と適切な取引を通じて健全で正常な関係を保ちます。

企業発展のカギは、従業員がいきいきと働くことができる職場環境にあると考え、

「働きやすく働きがいのある職場づくり」に邁進しています。

誠実な取引のために 従業員のために

調達から販売まで、関係するお取引先さまに対し「人生はやまびこである」の社是に基づき、「誠実」「謙虚」

「感謝」の心を基本として公正、透明、自由な競争ならびに適切な取引を行います。迅速な情報の共有、透明性の 確保に努め、相互のwin-winの関係を保ちながら信頼関係の強化に努めます。

1990年の事業所内保育園の開設から女性の子育て サポートが始まったことがライフ・ワーク・バランス 推進のきっかけとなっています。持続的な成長をしてい くためには、多様な人財が働きやすい職場環境や働き方 を整備することが必要不可欠と考え、子育てサポートだ けではなく従業員全員が個々人の多様な働き方を実現 できるようにライフ・ワーク・バランスの推進活動を 始めました。

一般的に言われる「ワーク・ライフ・バランス」では なく「ライフ・ワーク・バランス」という言葉を使って いるのは、仕事(ワーク)の前に生活(ライフ)が優先され るべきという想いが込められています。

現状把握のための全社アンケートの実施や、管理職を 対象としたセミナーを開催し、さらに、「ライフ・ワーク・ バランス」の考え方を広く従業員に周知するために「ラ イ フ・ワ ー ク・バ ラ ン ス ハ ン ド ブ ッ ク 」を 発 行 し ま した。今後も就業規則の見直しや時間外労働削減ツール の導入などを積極的に取り入れ、働きやすい働きがいの ある職場づくりに努めます。

創業当時より、全国のお取引先さまとの信頼関係の構築・強化に努めてき ました。まだ手形支払いが当然だった頃より銀行振込による支払サイトの 短縮を行うことで、サプライヤーへの配慮、パートナーシップの強化を図り ました。創業以来培われてきた信頼の絆は、現在まで脈々と受け継がれ、 お取引先さまの交流会である「やまびこ会」を設立するにいたっています。

年1回開催される総会では著名人による講演・研修を行い、お取引先さま と情報交換と親睦を深める場としています。

調

製 造 ( 生 産 )

出 荷・ 物 流

従業員が仕事だけでなく、 家庭生活や地域活動においても 最大限にその力を発揮できる職場

バリューチェーンにおける取り組み 一正グループのライフ・ワーク・バランス(LWB)推進の取り組み

お取引先さまとともに

お取引先さまとのパートナーシップの強化

新潟市のワーク・ライフ・バランスの推進および女性の活躍促進のため、働きやすい職場環境整備に 取り組む事業所を選定・表彰する「第1回新潟市ワーク・ライフ・バランス推進事業所表彰」において

「女性の活躍促進賞」を受賞し ました。当社の取り組みとして、 事業所内保育施設の充実や各 工場・本社での育児相談窓口の 設置、女性活躍推進セミナーの ほ か 所 定 外 労 働 時 間 削 減 の ための取り組みを評価いただ きました。

新潟市ワーク・ライフ・バランス推進事業所表彰

「女性の活躍促進賞」を受賞しました!

多様な価値観や ライフスタイルを 受容できる職場 女性が

活躍する職場

ライフ・ワーク・バランス(LWB)推進のきっかけ

子育てサポートからLWBへ

本社・各工場にある業務課、グループ会社の株式会社 イチマサ冷蔵がお取引先の物流会社と連携をとり ながら出荷、運送、納品を行っています。品質にも大きく 関わる温度管理についても安全性を確保するための システムを構築しています。

お客さまとの取引開始にあたっては、販売管理規程に基づき契約書の締結を 徹底し適切な取引を図るほか、お客さま満足度調査を実施しサービス、コミュ ニケーションの向上に努めています。

締結した契約書に基づく購買はもちろんのこと、お取引先さまには自主点検 や視察も含めたコミュニケーションを密に図ることで適切な原料調達の 体制を構築しています。

日々の点検、自主監査により食品製造に関連する法令遵 守を徹底するとともに、お取引先さまによるチェックや ISOなどの外部監査をとおして食品安全マネジメントシ ステムの運用状況を公正に確認し、透明性の高い開かれ た工場を目指しています。

篠田新潟市長(左)より表彰状が授与されました。

19 2017 CSR REPORT 2017 CSR REPORT 20

参照

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(A)3〜5 年間 2,000 万円以上 5,000 万円以下. (B)3〜5 年間 500 万円以上

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